輪屋てんやわんや

いきなりですが、土と腸は似ています。いや、ほぼ同じものです。

 

数日前のブログで 「化学肥料と土」 のことを、ちらっと書きましたが、植物に直接栄養を与えると土が死にます。

 

 

同じように、人間も体内に直接栄養を与えると腸が死にます。腸内細菌が死にます。腸と呼んでいるものの実態は腸内細菌の塊です。

 

腸内細菌について wikipedia から引用すると、

 

「腸内細菌は多数の雑多な菌種によって構成され、一人のヒトの腸内には100種以上(一説には500種類とも言う)100兆個の腸内細菌が存在していると言 われる。一般にヒトの細胞数は60-70兆個程度と言われており、細胞の数ではそれに匹敵するだけの腸内細菌が存在することになる。ただし細菌の細胞は、 ヒトの細胞に比べてはるかに小さいため、個体全体に占める重量比が宿主を上回ることはない。しかし、それでも成人一人に存在する腸内細菌の重量は約1.5 kgにのぼるとされる。腸管内容物を見ると、内容物1gに100億個から1,000億個(1010-1011個)の腸内細菌が存在しており、糞便の約半分は腸内細菌か、またはその死骸によって構成されている。」

 

わかります?人間は、口から食べたら、まず腸内細菌がそれを食べて(胃酸や胆汁などの体内の酵素の働きはもちろんありますが)、その分解物を腸から吸収するのです。つまり、腸内細菌の餌になるものを食べなければ、腸内細菌は死にます。当たり前ですね。

 

腸内細菌の餌になるものを一切取らずに、腸から直接吸収できるビタミンやミネラルやアミノ酸や砂糖などを取り続けても生きてはいけますが、腸内細菌は生きていけません。種類も数も減ります。そんな腸に、いきなり腸内細菌の餌を入れても、今度は腸が分解しきれません。分解しきれない未消化物(特にタンパク質)は体内で腐敗し、有毒なガスも発生させます。「・・・臭いの・・」って方は要注意です。

良い土は芳香と言ってもよいくらい良い香りがします。が、未発酵な土は臭いです。腸も同じです。

 

 

腸が喜ぶ食事は減って、さらに「菌全滅作戦」でも実行されているかのような、消毒・殺菌攻撃もあり、現代人の腸は弱り切っています。

 

どこでもではないでしょうけど、スーパーの刺身が消毒されているって聞いた時のショックがわかります?

 

防腐剤や消毒剤を体内に入れるってことは、腸内細菌を殺すのと同じこと。抗生物質は土壌消毒のようなもんです。人間にとって都合の悪い菌に取りつかれて最後の手段で使うことがあっても良いですが、日常的に使うものではないと思います。抗生物質なんて、一生に2、3度までじゃないかなー?薬で消毒しなけりゃ食えないものを消毒してまで食いたかねーよ!そう思わない?!食うなよ””!腸内細菌は、絶対に、そう思っているよなー。

 

また、菌は地域を占領する特性があって、ある一定の菌が繁殖しているところへは他の菌は侵入できません。

殺菌すると菌がいなくなりますが、その瞬間が危険なのです。どんな菌でも入り込めますから。

抗生物質などを使うなら、そこで人間にとって都合のよい菌を植え付けていかないともったいないですよね。

 

腸内細菌のめっきり減ってしまったところに、悪さをする菌が入ってきた時には、腸内細菌のバリアがありませんから致命的です。最近の食中毒とも関係がある話しかもしれませんね。

 

今日は何か熱くなっちゃいました(笑)