脱アトピー生活

しっかり排毒

ステロイドにはこりごりだったので、皮膚科には行かず、民間療法や食事療法などをやってはいたものの、まだあまり効果が出ず悩んでいた頃、あまりの痒みに耐え切れなくなり、 「そうだ!皮膚科に行かなくなってから随分と年月も経ってることだし、もしかしたらステロイドじゃない新しい薬ができてるかもしれない!」と一縷の望みをいだきつつ近くの皮膚科に行きました。

女医さんだったのですが、先生に「ステロイドの治療はいやなんですけど・・・」と伝えたら、 キッとした顔で私の顔を見ながら「どうせ毒素が悪い、毒素を出したら治るとでも言いたいんでしょっ」と“吐き捨てる”とはこの事かーと感心するくらい吐き捨てられました。
そこで、ちょっとたじろぎつつも「でも、ステロイドだけは使いたくないんですぅ」と言うと
「ステロイド使わないと治らないわよっ」とまた吐き捨てられました。

それを言われたらこの先生の治療方法は私向きではないということなので、次の目的、“プロペト獲得作戦”に移りました。

プロペトというのはワセリンをもっともっと精製したのもので、ワセリンが乳白色なのに対し、透明な油性のクリームです。

スピノワの化粧水でしっかり保湿をしたあと、スピノワのオイルを全身に使うとなると、お金がかかりすぎるので、オイル代わりにプロペトで肌にフタをしようと思ったんです。

女医さんに「それではプロペトだけいただけますか」と聞くと
「プロペト?別にいいけど、プロペトではアトピーは治らないわよ」と言われましたが、「構いません」と言って、プロペトの処方箋を書いていただきました。

その後、せっせと食事や排毒、保湿などをしながら何回か女医さんのところにプロペトをもらいに行ったのですが、
4回目くらいにかなりキレイになった私の肌を見て、「ふーん。プロペトって効くのね」とおっしゃった時、「世も末やな」と思いました。

とまあ、恨み言のようになってしまいましたが、昔は鼻であしらわれていた「排毒」という言葉も数年前から市民権を得て、普通に売られている女性雑誌に「デトックス」や「キレーション」などの単語と一緒に堂々と「排毒」という文字が表紙を飾るようになりました。

内容はサプリメントの紹介からマッサージの紹介まで様々ですが、さすが女性誌らしくすごくおしゃれな雰囲気でまとめてあって、時代の最先端を感じさせてくれます。

ここではあまり情報がなかった数年前に、私がやっていた“おばあちゃんの知恵”的な地味な排毒方法をご紹介したいと思います。

腸内洗浄

まず、私がもっとも排毒効果が高いと思うのは、何と言っても『腸内洗浄』です。

私は、自然食の世界に足を踏み入れてから、それ以前とは180度変わって、ほとんど自然崇拝に近いくらいの思考回路になってしまったので、“人間は口から入れてお尻から出す”この法則は絶対で、緊急の場合を除いてお尻から直接何かを入れるなんてこれほど自然に反することはないと思っていました。

しかし、肌が焼けただれたような炎症になってくると、四の五の言ってはおられません。
すぐさま“洗腸セット”を購入し毎朝3回腸を洗いました。
(大変残念なことに家庭で行える洗腸グッズを製造販売していた会社が薬事法違反で検挙されてしまい、現在は販売されておりません。洗腸はとても素晴らしいのに本当に残念です。crying

洗腸を1ヶ月続けた時の感じでは、肌の炎症が快方に向かっているという感じはほとんどありませんでした。
しかし、あきらかに便の匂いが変わってきたのと、炎症部分の汁の匂いも変わってきました。

『汚れた腸が病気をつくる(バーナード・ジェンセン著)』には、洗腸と体内浄化の食事法の実践で乾癬がめざましく改善された例がのっています。

汗をかく

次に排毒効果が高いと思ったのは、『しっかり汗をかくこと』です。

これは、自宅での半身浴が一番手軽だと思いますが、シャワーしかないなど半身浴ができない方には、30万円くらいかかってしまいますが、スマーティーというドーム型サウナを買ってしまうという手もあります。

お客様の体験談では、エアロビやランニングというお客様もいらっしゃいました。

半身浴は、“37度くらいのお湯に胸の下あたりまで浸かり、40分から1時間くらいをかけてじっくり汗をかく”のですが、これがナカナカ最初は汗をかきません。
icon_green_arrow.gif 2.水道水の塩素」でご紹介した吉岡先生の持論通り、私も“アトピー体質は存在しない”と思いますが、アトピーになりやすい体質的な条件はあると思っています。
その条件の一つが汗を上手にかけないことです。ですので、この際手段は問いません。
とにかく汗をかくことが大切です。

ただし、炎症部分に汗をかくと、痒みが増してしまう場合があるので、すぐに汗を流せる環境から始めるのがベストだと思うので、私は半身浴をお薦めしています。

半身浴をされる場合の注意点は、
(1)必ず『湯まいるど』でお風呂のお湯を脱塩素すること
(2)>炎症がひどい場合は、あまり長時間はお薦めできないので、39度から40度くらいのお湯から初めて、なるべく短い時間で汗をかくようにすること
(3)かといって温度をあげすぎないこと
(4)お風呂上りはしっかり保湿すること
です。

食物繊維を摂る

次はアトピーでない人も日常的に気をつけないといけないことなのですが、『食物繊維を摂る』のも排毒にはかなり大切です。

これだけ便利で手軽な飽食の時代、「食事内容を改善しなさい」と言われただけで皆さんどこから手をつけていいのか、完全に困惑されます。私もそうでした。
忙しいときや友達と会う時は外食が当たり前だし、お肉も好きだし、野菜不足なのは自分でも痛いくらい分かってるし・・・。
でも、食物繊維の量を増やすのは意外と簡単なのです。
私がやったことは、家でご飯を食べるときは玄米ご飯や分搗き米、雑穀米を食べ、パンやパスタを食べるときもなるべく胚芽パンや全粒粉パスタを食べるというものです。

玄米は最近若い女性を中心にブームが到来しているようで、お店でもよく売れていますし、レストランでも白米のほかに玄米や雑穀ご飯を選ばせてくれるところも増えてきました。

白米はご存知のように、玄米を精米して茶色いヌカの部分と胚芽の部分をとってしまったものです。
私が自然食に関する本を初めて読んだ時、「“米偏”に健康の“康”がヌカ(糠)、“米偏”に“白”と書いてカス(粕)と読む」というくだりを読んでショックを受けた憶えがあります。

玄米の周りの茶色いヌカの部分は食物繊維やビタミン、ミネラルの宝庫で、特に肌の再生に大きく関わっている亜鉛も含んでいます。
白米はその大切な部分を根こそぎ削ぎ落として、炭水化物だけになってしまっています。
食物繊維は胃液で消化されないため、腸を刺激し、蠕動運動を促し、腸壁にこびりついた有害物質や宿便を絡めるように腸壁を掃除して体外に出してくれる、とても大切な助っ人です。

玄米を食べ始めると、ビックリすることにお肉が食べたくなくなります。
最初は玄米を食べ始めたから、何だか自然食の雰囲気にのまれてるのかなーと思っていたのですが、玄米のヌカに豊富に含まれている脂肪分がそれ以外の脂肪分と味覚的に合わないからだそうです。
確かに焼肉と白いご飯や天丼やカツ丼て最高に相性がいいですよね。
玄米には嘘でなくお味噌汁と漬物と納豆なんかが最高に合います。
玄米を食べるときは塩分をちょっと強めにすることと、カルシウムを補給する意味でごま塩をかけると完全食になると言われています。

ただ、玄米を食べ始める際にくれぐれも注意していただきたいのは、『よく噛む』ことです。
アトピーを発症する人の多くは消化吸収能力が弱いタイプの人です。

玄米を食べるときは健康な人でも50回くらい、病気の人なら100回は噛まないといけないといわれています。
私も頑張って最初は噛んでいたのですが、噛むのにあごは疲れるし、食事中の会話はなくなるし…で、途中から20回くらいで飲み込んでいたら、胃腸がもの凄く疲れて、玄米を食べ初めて3ヶ月くらいで玄米を見るのも嫌になりました。

正直言って、それ以降、随分長い間玄米は食べたいと思わなくなってしまいました。
そんな私のように落ちこぼれずに、なるべく玄米食に近づきたいという方は、まず三分や五分、七分などの分搗き米からはじめるか、玄米粉(リブレフラワー)を重湯のようにしてとるか、或いは玄米珈琲(ブラックジンガー)などから始めるといいと思います。

重金属の排泄


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